うつ病はれっきとした病気ですが…実はうつ病に化ける「擬態うつ病」がいる!

かつては甘えや怠け病と呼ばれ、なかなか理解されることのなかったうつ病という精神疾患についての社会的な認識も、最近では以前に比べ大分高まってきています。

うつ病は怠け心などではなく、セロトニンやノルアドレナリン、ドーパミンといった脳内物質が減ってしまうことで起きるいわば脳の病気であり、抗うつ薬の服用と十分な休養によって回復が可能なものです。

うつ病は元々の性格的な素因に加えて過度のストレスや疲労によって引き起こされるといわれており、社会が複雑化し労働環境も悪化する中で発症する人も増えており、日本では16人に1人が生涯一度はかかるといわれるほど一般的な病気となっています。

いわば誰もがかかる可能性があるともいえる病気ですが、一見それに類似した、非常に紛らわしいものが登場しています。それが擬態うつ病です。(参考:うつ病ではない人が偽る「擬態うつ病」を知っていますか?実はうつ病患者を苦しめているのです。)

擬態うつ病の「症状」とは?-いわゆる五月病みたいなもの!

擬態とはそのものに似せる、という意味ですが、擬態うつ病は文字通りうつ病に似せたもの。

つまり、うつ病そのものではありません。

しかし一見してその症状はうつ病に非常によく似ています。

夜眠れない、朝すっきり起きられない、一日中頭がはっきりせずぼーっとしている、気がふさいで何事にもやる気が起きない、などです。

うつ病に関する理解が広まるなかで、周囲の人もこうした症状を見れば、無理をさせずに休ませよう、やさしくいたわってあげようと思うものです。

しかしこうした人を精神科に連れて行って薬を処方してもらい、飲ませたところで一向に効き目はありません。

なぜなら本当のうつ病ではないからです。(参考:うつな気分なだけなのか軽いうつ病なのか判断するたった1つのポイントとは)

「擬態うつ病」の人は素人を騙せても、専門家の目はごまかせない

精神科の場合、内科など他の科と違って数値的に明らかに病気と分かるデータが出るわけではありませんから、病を偽るのは簡単だと思うかもしれません。

しかし、専門家をだますことはできません。

まず、本当のうつ病の人なら病気を認めずとことん自分を責めるケースが多いですが、擬態うつ病の場合は病気を理由にストレスから逃げようという心理が根底にある場合も多く、うつ病と診断されると喜ぶ人も多いのです。

また、擬態うつ病の場合脳内物質に異常はないわけですから、抗うつ薬を服用しても当然症状は変わらないわけです。

理解が進んだとはいえいまだにうつ病に対する偏見がある中、こうした擬態うつ病の出現により、やはり怠け心ではないかという偏見が助長されることが危惧されます。

周囲の人は見た目で判断せず、早期に医師の診断を仰ぐことが大切です。(参考:自分のうつ病が重度かどうか調べるたった1つの方法とは)